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和痛分娩、はじめます

近年、ニュースで「無痛分娩」という言葉を聞く機会が増えましたが、「無痛分娩」とは一体どういうものかご存知でしょうか。


痛みが少ない。 出産後の回復も早い。

簡単に言えば、『痛みの少ないお産』のことです。出産する時に麻酔をすることによって、人生で最も痛いとされる陣痛をある程度までおさえて出産できるのです。しかし必ずしも痛みが完全になくなるわけではありません(そのため、当院では「無痛」ではなく、痛みをやわらげる「和痛」と呼びます)。ただ、生理痛程度で出産が出来たなら「産みの苦しみ」からはかなり解放され、出産後の回復も早いと言われています。


専門医資格を有する麻酔医が麻酔を担当

ただし、麻酔をすることにより、自然分娩とは違うリスクもあります。
当院では、全員が専門医資格を有する麻酔科と連携して和痛分娩を開始することにしました。麻酔の専門家が麻酔を担当することにより、安全性の高い和痛分娩をおこなっていきます。

そうはいってもイメージが湧きにくいかもしれませんので、「和痛分娩」をQ&A方式でわかりやすく解説していきます。



和痛分娩Q&A
Q . 和痛分娩とは?
A . 出産時に麻酔をして、陣痛の痛みを和らげる方法です。
現在アメリカやフランスでは8割の人が和痛分娩で出産していて、和痛をするのが普通です。



Q . どんな麻酔方法でやるの?
A . 当院では「硬膜外麻酔」という方法で行います。手術にも行う麻酔で、背中から脊髄のそばにチューブを挿入し、局所麻酔薬を継続的に入れて痛みをおさえる麻酔法です。



Q . いつ出産になってもやってもらえるの?
A . 当院では完全予約制、計画分娩で、基本的に日中の診察時間内に行います。そのため、予約していた場合も出産が早まった場合は通常分娩になります。また事前に麻酔科受診も必要ですので、興味のある方は早めにお申し出ください。


Q . 誰でもやれるの?
A . ほとんどの方はできます。ただし、出血しやすい方、脊髄に進行性の病気のある方、針をさす背中の皮膚や全身に感染症のある方や循環動態の不安定な方などはできない場合もあります。受診の際に判断させていただきます。


Q . 麻酔の合併症が怖いのですが‥どんな合併症がありますか?
A . 下記のような合併症が起こる可能性があります。
血圧低下:麻酔は痛みをおさえるとともに血管を広げるため、血圧が下がります。
吐き気:血圧低下とともに吐き気が出ることもあります。
麻酔の効果による脚の重みやしびれ、排尿困難
発熱:1-2割の方に無痛分娩中に38度以上の発熱を生じることがあります。
硬膜穿刺後頭痛:脳脊髄液が針穴からもれ脳圧が下がり頭痛がおこることもあります。
硬膜外血腫・硬膜外膿瘍:10万―15万人に1人の割合で血が固まりにくい人は血腫ができ、神経圧迫をおこす場合があります。膿瘍は硬膜外腔にチューブを挿入することにより細菌が硬膜外腔に侵入し膿(うみ)の固まりを作ると同様に神経圧迫をおこすことがあります。それにより感覚や運動麻痺になることもあります。
局所麻酔中毒:麻酔薬の濃度が急に上がると不整脈や意識障害を起こすことがあります。
また、合併症ではないのですが、踏ん張る力が弱まり、吸引分娩の可能性は上がると言われています。そのためにすその傷口が少し大きくなる可能性があります。
麻酔による合併症が起きた場合には、麻酔科医が必ずチェックし対応します。


Q . 痛みはどのくらいやわらぎますか?
A . 個人差はありますが、「痛みはあるが、我慢できる程度」を目指して麻酔をします。

上の絵でいくと普通の陣痛は4-5にあたりますが、和痛分娩することによって2以下におさえていくことを目標にしています。


Q . 費用はいくらかかるの?
A . 通常の分娩料にプラス10万円で行います。


Q . 痛みがないと親としての自覚が持てないのでは?
A . そのようなことはありません。お腹を痛めていない父親に自覚が発生しないわけではないのをみてもわかるように、育児などによって親としての自覚が発生してくるものです。科学的研究でも産痛緩和が母子関係への悪影響をまねくということは証明されていません。
ご興味のある方は、受診の際や、お電話でお気軽にご相談ください。
<お問合わせ先>
 平日8:30〜17:00 産婦人科外来









「江別で産む。」って?  産婦人科は昭和27年に新設されました。以来55年間に渡って江別近郊のお産を支えてきましたが、平成18年12月以降分娩受け入れができない時期がありました。しかしお産再開を望む市民をはじめとする多くの声が届き、平成21年4月にようやく産科再開することができました。そして同月24日には、約2年ぶりとなる「おぎゃー」という産声を聞くことができたのです。産婦人科病棟は再び喜びに溢れるとともに、スタッフは「江別のお産を支えていくんだ!」という強い決意を新たにしたのです。
  現在、産婦人科病棟では婦人科疾患の手術・療養と分娩の2つを軸に、休止していた時以上のケアと喜びを提供できるよう努力しています。


どうやって受診するの?  妊娠したかも?という方は1階の窓口で受付を済ませてから、2階産婦人科外来を受診してください。
 すでに他の産婦人科で受診している方は、その主治医からの紹介状をもらってきてください。また、可能であれば妊娠初期の検査データのコピーを持参してください。同じ検査を当院で行わずに済むため、受診がスムーズになり、また、検査費用を抑えることにもなります。
 どちらも、待ち時間短縮のために電話での受診予約(※1)をおすすめします。
 ※1.当院を一度も受診されたことがない方は予約を受け付けることができません。一度1階窓口にて診察券の発行を受けてください。


妊婦健診の費用はどのくらい?  江別市にお住まいの方は保健センターで発行される(※1)妊婦健診受診票が使用できます。その場合、ほぼ受診票の範囲内で受診が可能ですので、新たに妊婦健診の費用がかかることはありません。
  札幌市、旭川市、函館市、釧路市、北斗市、釧路町以外の道内市町村にお住まいの方は、江別市居住の場合と同様です。(平成25年4月現在)
  上記以外の市区町村にお住まいの方は妊婦健診助成の制度や金額が異なり、検査費用がかかることがあります。里帰り出産等を希望される方は、お住まいの市区町村に里帰り出産にかかる妊婦健診の受診方法についてお問い合わせください。
  妊婦健診の助成がまったくない状態での費用の目安は、里帰りされる時期(妊娠週数や受診回数)によって異なりますが、参考として、妊娠初期から出産まで14回の妊婦健診を受診した場合で、約8〜9万円になります。
  ※1.妊婦健診受診票は保健センターの他、市役所の医療助成課及び大麻出張所でも交付しています。


分娩費用はどのくらい?  分娩費用は、正常分娩で標準的な入院期間の場合、約38〜41万円となります。時間外、休日、深夜に出産された場合も同様となります。また、個室料金は、1日につき4,500円になります。その他入院日数や診療内容によって変わることがありますので、予めご了承ください。


分娩入院の際の前納金等は必要?  当院では、前納金等はいただいておりません。ただし、退院時に窓口で高額なお支払いをしなくても済むよう、「出産育児一時金の直接支払制度」をご利用いただくことを原則としています。この制度により、各健康保険から病院へ直接支払われることになります。


初産婦の場合の入院期間はどのくらい?  標準的な入院期間は、分娩日を含めて6日間になります(分娩日を0日目として5日目に退院)。経産婦の場合もほぼ同様です。


どんなお産ができるの?  当院では通常の分娩台を使用してのスタイルでお産しています。また、産まれる前のケアはもちろん、お母さんと赤ちゃんの産後のケアも大切にしていきたいと考えています。母子の安全を最優先に、新しい命の誕生を応援させてください。ご主人の立会い出産も可能ですので、事前にご相談ください。


LDRってなんですか?  LDRとはできるだけ家庭的な雰囲気でお産ができるように工夫された部屋のことで、陣痛→分娩→回復までを一般家庭にいるような雰囲気の中で行なうことができます。
 家庭の居間と寝室を兼ねそなえており、ベッドが分娩台に変わることなどから、出産時に移動の必要がなく、妊婦さんへのストレスが少なくなるとされています。

※LABOR(陣痛)、DELIVERY(分娩)、RECOVERY(回復)

 当院では平成21年11月に、従来の陣痛室、分娩室を改修し、LDR室を2部屋設置しました。

LDR室1

LDR室2

ベッドから分娩台へ

バスルームもあります


赤ちゃんの健診もしてくれるの?  当院では公立の総合病院という利点を活かして、退院までの間に小児科医師が3回以上、新生児の健康状態を確認します。基本的な血液検査や黄疸の状況など小児科医師ならではの視点で赤ちゃんの発育状況を見守ります。


産後の母子同室はどうですか?  当院では母乳の分泌を促したり、退院後の育児練習のために母子同室をおすすめしています。お母さんと赤ちゃんの体調と相談しながら、同室していきましょう。私たちもスムーズに授乳開始できるようお手伝いさせていただきます。


おっぱいは?  母乳がたくさん出るように妊娠中から助産師がお手伝いさせていただきます。お産の後は早くから何度もおっぱいをあげることになりますが、おっぱいの分泌やお母さんと赤ちゃんの体調にあわせて、糖水やミルクの追加も一緒に考えていきましょう。
  私たちは、お母さんのライフスタイルと赤ちゃんの健やかかな成長に最も良い方法を一緒に考えていきたいと願っています。


婦人科も診てくれるのかしら?  当院では、出産も女性特有の病気もあわせて、若い人からお年寄りまで地域の女性が元気に過ごせることを願って産婦人科を再開しました。子宮頸がんや子宮筋腫等の代表的な疾患の手術から、原因はよくわからないけど体調がすぐれないといった症状まで幅広く診ることができます。どうぞお気軽に受診してください。


里帰り分娩の時期は?   平成23年4月現在、分娩予約制限はしていません。事前に分娩予約も必要ありませんので、妊娠第 34週までには受診してください。受診の際には診療券がなくても登録できますので、できるだけご予約をお願いいたします。
(電話で予約できます)


里帰りする際に必要な持ち物は?   健康保険証、母子手帳、それまで通院されていた病院からの紹介状、今までに受けた検診結果のコピー、妊婦一般健康診査受診票(江別市で使用できない場合がありますので、あらかじめお住まいの保健センターに確認してく ださい)